【アラサーリアル白書】1981。

福岡市在住です。あると嬉しい情報と、本当にシェアしたいモノ、コトをご紹介。リアルな感情と共に綴ります。

1時間で最高のストレス解消~初恋と不倫~

      2017/09/17

1時間で読破しました。久しぶりにシェアしたいと思う本でした。私は友達がいないので、同僚の1名にこの本を貸すことにしました。

坂元裕二さんが書かれたものです。どことなく「カルテット」のような空気感が漂います。何も大きなものを残すわけではなく、ただその世界観が心の何かを流してくれました。

 

初恋って何だろう?

「不帰の初恋、海老名SA」では、初恋の話が書かれています。

 

初恋って、振返って初めて「あれが初恋だったのかも・・」って思うものかもしれません。

ある程度幼い時期に、恋かどうかなんてわからないまま純粋に行動を起こしていったり、感情をあらわにしたり、いつもと違う場所で会いたいと感じるようになったり、この先お互いが大人になったらどういう未来を、そのとき誰と一緒にいるんだろうか?と、そんな感情を抱く事が初恋だと思います。でも、それをその時点で「今私初恋中!」なんて実は思ったりしません。周りから見て「あの人今、あいつに恋してるんじゃない?」などという目で見られることはあっても、「私いま、恋してるんだ!」なんてその時は認めることはないでしょう。

「勇気を出してこの人に今気持ちを伝えなきゃ!!」という最高に突き動かされた瞬間が来て、初めて恋だと気づく・・この話は、私の中で「初恋とは何か?」の整理がついた話でした。

 

そして、初恋の相手なんて、大人になってからも連絡を取れる環境にない方が幸せなんじゃないのかとも。初恋の相手が近くにずっと存在していると、その瞬間の感情の呪縛からは一生逃れることができない気がします。

初恋なんて忘れてこそなんぼ。

「初恋っていつ?どんな相手だった?」などと、「もしかしたらこの人と結婚するかもしれない」という相手に聞かれて話すときに美談になっていてこそ、その人の魅力の上乗せになるような存在が「初恋」の一番良い仕事をする瞬間じゃないかと思います。

 

不倫の代償を潔く。

最近、不倫の報道、不倫をテーマにしたドラマが多いですが、「不倫」と名がつくだけですべての報道も、私が好きだったドラマ「昼顔」も結局は「絶対にダメ!」というその路線でしか描かれない事に面白くないと感じています。

「じゃああなたは不倫OKなのか?」と言われると即答はできませんが、正直に言うと「自分に関わらない人の話なら当事者の問題で私にはどうでもいい」と思っています。その上でドラマや小説ならなおさらそのドラマや小説が一番面白みがある形で存在すればいいと思うし、それが「不倫関係から正式に婚姻関係に至る」という結末だったとしてもそれが本当に「世の中の不倫を応援している、煽る」というものになるのでしょうか。

まあ、ドラマの場合はスポンサーが必要で、そのスポンサー企業も「応援しているメッセージ」と捉えられる危険もありますからに難しいのもあるでしょうね。でも、それってあまりにもマスコミリテラシーが低すぎるのでは・・と思います。

という私にとってこの「カラシニコフ不倫海峡」はとても面白みのある不倫物語でした。

結局「不倫」とは、「不適切な行為」という定義的なものではなく、婚姻関係の異性と婚姻関係にない異性との間で、自分の感情と立ち位置を行ったり来たりしながら「どこに自分の身を置こうかな」って思っているだけなのです。

つまり

「結婚してその人の妻であるゆえの役割、関係性上の逃れられない呪縛、役割に置かれている状態の自分」

「フラットに婚姻関係があるゆえに自由にそのままの自分をオープンにしながら恋の刺激を楽しむ自分」

に揺れている、という話です。

 

人間は「私は既に存在を認めれらている安全な場所がある」という状態になれば、「ありのままをさらけ出して、目の前の人に嫌われても別に構わない」という「自信」という名の素晴らしく高品質の鎧をまとっているのだと思います。そこに「不幸な状況の共有」が重なればなおさらその瞬間の刺激を思う存分楽しめるのです。

 

「そもそも自分が幸せになるためには何をどう選べば良かったのか」なんて、「一旦結婚というプロセスを踏んでみてから」意味がわかって、もう一度選択し直す、というプロセスがあるのではないでしょうか。

そして、そう思ってみたものの、目の前の婚姻関係という呪縛には、婚姻相手の感情が歴史と共に育っている所有という執着心・不倫という名称に対する憎悪、嫉妬、殺意・・それが伴うから小説に不倫が描かれると刺激的である!!

なんて言ったら怒られるんでしょうね。でも、この小説を読んでください。「そんなに自分の感情と向き合わなくてやり過ごせばよかったのに・・」そんな主人公を愛おしいとすら思える話でした。

 

全部が手紙(メール)形式の新しい小説の楽しみ方

この「初恋と不倫」の小説は全てが手紙(メール)形式で描かれています。つまり、「アウトプットされた感情にしかそこには出てこない」のです。これがこの小説の面白いところなのです。

実際に目にした・耳にした情報の中で、更には「相手に伝えたい、伝えようと決心した情報」の中でしか世界が展開していかないのです。学校で起こっていた現状も、マスコミに報道された情報も、それは更に「受け取った情報」としてしか展開されていません。

でも、だからこそのリアルが描かれるのです。「自分が見たもの、聞いたもの、その情報から推測したもの、それをどう伝えるか迷った末選んだ情報量」だけでしか展開されない、小説ならではの描写が削られた小説は、当事者に感情移入せざるを得ない引き込みと、行間を推測させ感情を揺さぶるパワーがあります。

そこに、リアルに起こりそうな「え?そこ?」とか「え?そこスルー?」という反応が描かれているからズルいとすら。。この小説というか、企画は何ともズルい・・・。

 

2つの小説に共通する何者か・・

初恋と不倫という、年齢層的には真逆にいるこの2つの感情・状況をおさめたこの作品、それぞれ主人公には何も交わりはないのですが、唯一の共通点がある人物が存在します。

しかし、その人物は何のキーも握っていないのです。ただ、なぜかその人に連絡をとってしまっているというその状況が読んでいる人にとっても箸休め的存在。そしてその人の反応が、逆にリアルな状況を引き立てているのです。

読み思わるまではその人が何か重要なキーを握っているような期待もありましたが、結果はNO・・・(※ネタバレの領域だったらすみません・・)

でもこういう人が海外ドラマだとスピンオフになるんだろうなという存在感はありました。ま、読んだ直後は「何者なんだよ・・」的な感情しかなかったですけどね、ちょっと面白かったです。

あ、そういえば「何者」という小説も読みました。でも、「ザッツ・イマドキ感」を楽しんだ後は・・それはそれで「そんな時代が来たんだな」って思ってたんですけど、でもこの坂元裕二さんの小説を読むと、「こういうの求めてた!!」なアラサーならではの感情でしょうか。

1時間で集中して読めます。アラサーになると本を読もうと思って買っても読まないまま時間がすぎて逆に読むことに時間を使うことにストレスを感じてしまいます。でもこれは大丈夫です。一気読みで最高のストレス解消です。

さあ、アラサー女性におすすめの1冊、久しぶりに速攻シェアしたくなった本です。ぜひに。

 

コチラの記事も合わせてお読みください。

もう一つの昼顔:Another End

不倫のその先にあるもの・・ドラマ《昼顔》

 

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